やっとかめ文化祭とは


このまちの物語を語り継ぐ、やっとかめ文化祭。

江戸時代、尾張徳川家に育まれてきた狂言をはじめ、
人々が愛した芸能や守り継いできた文化の奥深くにも
名もなき路地裏の片隅にも、ひっそりと息づいている小さな記憶。

記憶のかけらたちが口ずさむ、ささやかな(うた)は、
過去と未来の間をひらく現代のまちかどで、ゆるりゆるりと結ばれて、
このまちの物語を描こうしています。

さぁさぁ、今年もおりゃれ、やっとかめ文化祭。
ここやかしこで、つむぎ、つむがれるのは、時空を越えた物語。
人が、ものが、空間が、このまちを語り出せば、
彩り豊かな風景が、変幻自在に立ち現れます。

まちじゅうで繰り広げられる「芸どころ・旅どころ・なごや」の祭典。
さても、おもしろき物語を語り継ぐために、
ともに旅へ、まいろうぞ。
  • 企画趣旨

    • 都市の物語空間のために。
    • Polyphonic Narratives for Urban Life Space
    • やっとかめ文化祭は今年で5年目を迎えます。
      まちの記憶を丁寧に紐解き、失われた物語を再生する。
      (かす)かな予感とともに旅は始まり、
      覚束(おぼつか)ない足跡は、緩やかに軌跡を描き始めました。

      膨張を続けるグローバリゼーションの時代。
      ボーダレス化する経済と文化。(おびただ)しい情報と記号。加速する忘却。
      単調なイメージが覆う世界で、
      都市は断片化され、商品化された空間が止め処なく消費されます。

      わたしたちは都市を行き来する旅人です。
      耳を澄まし、カケラを探し、遠くから響く声を聴く。
      街角のささやかな(うた)は、
      風に乗り、多様に芽吹き、小さな物語を宿します。

      旅人は語り始める。
      いま、確かな手ざわりとともに、
      虹のような物語を語り継ぐために。


    • やっとかめ文化祭実行委員会


  • 事業構築にあたってのコンセプト

    • 世界と出会い直す
      「旅」へ。
      時間のなかで、生きる芸能。美しく、魔法のような手仕事。折り畳まれた、路傍の記憶。
      ありふれた都市空間に、ふいに世界は立ち現れます。
      瑞々しい想像力とともに、世界を眺める〈方法〉の旅へ。



    • 景観から、風景へ。
      小さきものへの眼差し。
      町並み、街道、地名、道標など、何気ない風景にも無数の痕跡が残されています。
      足元にひそむ小さな兆し。一歩踏みだすごとに、記憶は更新され、物語を宿します。
      胸がつまるような小さな物語が、都市の風景を変貌させます。

    • 〈あいだ〉を展く、
      〈あいだ〉に遊ぶ。
      世界には、〈あいだ〉が溢れていま す。自己と他者。歴史と現在。経済 と文化。
      それは、散りばめられた破片を採 集し、関係性の結び目を探す旅。 断片化する世界で、軽やかに領域 を横断し、〈場〉を展き、地域と世 界を接続します。
    • 都市の物語を、
      駆動していくために。
      いま、都市の物語力が問われてい ます。
      旅人は遊歩し、平板な空間にノイ ズを生み、物語を再演します。 物語は移ろい、交差し、無数の ネットワークが、都市の〈過去〉と 〈未来〉を、〈内〉と〈外〉をつないで いきます。
  • やっとかめ文化祭の楽しみ方

    • Creative Urban Tourism
    • クリエイティブ・アーバン・ツーリズム
    • いま、国境を越えて旅をする人類は、世界中で12億人に達しています。(2015年 国際世界観光機関「UNWTO」) かつてない規模で観光市場が拡大するなか、従来のマス・ツーリズムには留まらず、 ニューツーリズム(アグリツーリズム、カルチャーツーリズムなど)や SIT(スペシャルインタレストツアー)が人気を集めるなど、観光の質にも大きな変化が見られます。

      2015年には、国際連合世界観光機関(UNWTO)と国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の共催で 「観光と文化に関する世界会議(2015年,カンボジア)」が開催され、 観光と文化の新たなパートナーシップによる、サスティナブルなツーリズム創造にも期待が寄せられています。

      文化とは、その土地に暮らし、共有し、将来へと受け継いでいくもの。 観光は地域文化を支え、伝播し、交流を生む大切な産業の1つです。

      やっとかめ文化祭は、都市生活を見つめ、文化を再編集し、未来の観光を創造する試み。 都市の時代にふさわしい、多様で、発見に満ちた「旅」を提案します。
開催期間
平成29年10月28日(土)~11月19日(日)
会  場
名古屋市内一円
内  容

オープニング
開催をみんなで一緒に祝いましょう。

街角で紡がれる、都市の物語。

芸どころまちなか披露
現代のストリートから、都市文化を再生する名古屋発のプロジェクト。

芸どころ名古屋、ここにあり。

芸どころ名古屋舞台
珠玉の舞台公演

いつもの街から、世界を眺めてみる。

まちなか寺子屋
歴史ある場所で、学び、体験する「まちの学校」。

なごや好きとゆく、ぶらりまち歩きツアー。

まち歩きなごや
名古屋はまちが面白い。ガイドと出かけるまちの探検。

まちじゅうが旅の舞台

やっとかめぐり
「旅する判子コレクション」 「名古屋てくてく和菓子めぐり」

主  催
やっとかめ文化祭実行委員会
構成団体:
名古屋市(文化振興室、観光推進室、歴史まちづくり推進室、文化財保護室)、(公財)名古屋市文化振興事業団、(公財)名古屋観光コンベンションビューロー 中日新聞社、名古屋観光ブランド協会、特定非営利活動法人大ナゴヤ・ユニバーシティー・ネットワーク
後  援
名古屋商工会議所、中部経済連合会、中部経済同友会
助  成
文化庁、一般財団法人地域創造
協  力
名古屋三曲連盟、名古屋邦楽協会、名古屋日本舞踊協会、(公社)能楽協会 名古屋支部、名古屋鉄道株式会社、近畿日本鉄道株式会社、名古屋市交通局 名古屋芽生会、日本郵便株式会社、名工建設株式会社、あま市観光協会、会場を貸してくださった寺社の皆さま
企画
ディレクター:
近藤マリコ、高橋佳介、西川千雅
コーディネート:
古川博、加藤幹泰、大野嵩明、小林優太、山田卓哉、亀田久治