平成26年10月31日(金)から11月24日(月・休)まで、25日間にわたって、
「やっとかめ文化祭 ~芸どころ・
旅どころ・なごや~」を開催いたしました。
多彩な伝統芸能の公演をはじめ、歴史や伝統文化を楽しく学ぶ「寺子屋」、まちの魅力を再発見する「歴史まち
歩き」など、まちじゅうを会場にして、130にものぼる多彩なプログラムを開催しました。参加者数、出演者数ともに、
昨年を大きく上回る結果となり、名古屋の魅力を発信する新たな文化イベントとして、着実に定着してきたことを
実感しています。
ご協力を賜りました皆さまに深く感謝いたしますとともに、今後ともお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
やっとかめ文化祭実行委員会
昨年の第1回は手探りの文化祭でしたが、第2回の今年は文化祭の意義もよく伝わり、
参加された市民の皆さまも自分たちの芸能文化を楽しむという余裕が、あらゆるところで見られました。
演者のほうも、市民と同じ場を共有して、名古屋文化をそれぞれに楽しんでいただいたように思えました。
45,000名という参加者数は昨年の1.5倍で、「やっとかめ」の立ち位置も確信できました。
都市文化というものは、若者の活力だけで成り立っているわけではなく、なおさら熟年者の芸事だけで評価されるようなものではありません。
そこには現代の流行も伝統の不易も、今の混沌も過去の亡霊もすべてのものが含まれています。
大都市名古屋には、さまざまなものが豊かに混在していて、しかもそれらがかなり一流であるということが、第1回、第2回を通じてよくわかりました。
エグゼクティブプロデューサー
茶谷 幸治
「やっとかめ文化祭」は名古屋の多様な文化的側面を、まだほんの一部ですが、総合して市民生活に溶け込ませるということを手法にしています。
この手法は、わが国で初めての試みで、それを実現できたことは大いに誇るべきことです。
それは、名古屋の都市文化が、市民も行政も、素人もプロも、さまざまな人々を濃密に紐帯させながら存在しているということを表しています。
これが名古屋文化の優れた特質で、それがゆえに閉鎖的と評されることもありますが、いまや他の大都市が取り戻すことのできない都市文化の有機性が、
この都市に健在であるということでしょう。
伝統芸術の高みである狂言と俗衆の口ずさむ都々逸が、まちなかの路上舞台で共演する都市は名古屋しかありません。
23か所の「寺子屋」と「みちばた芝居・貞奴一座」、36コースの「歴史まち歩き」が互いに共鳴しあうという都市文化表現は、
日本広しといえども名古屋にしかありますまい。まさに「でらっクスッ」であります。
内向きといわれ、モンロー主義と揶揄される名古屋ですが、このようなすばらしい都市文化を内蔵し燃焼させているということを、
いまや声を大にして東京や大阪に投げ返したいと思います。
第2回を経てようやく各種メディアへの露出も多くなってきましたが、まだまだ遠くへ届かせるまでには至っていません。
内容の充実が見られたいま、市外伝播が今後の課題です。
このような「やっとかめ文化祭」を表に裏に支えてくださった市民や演者、運営、進行、すべての皆さま、名古屋市のご担当者に敬意を表します。
ありがとうございました。
- 開催期間
- 平成26年10月31日(金)~11月24日(月・休)25日間
- 総参加者数
- 45,050人
- 総出演者数
- 1,050人
- 事業内容
-
芸どころまちなか披露〈 全47公演+1事業〉
・辻狂言
・痛快! 川上貞奴一座
・街茶 MACHI-CHA
・箏曲、長唄、正調名古屋甚句、お座敷芸、落語、講談芸どころ名古屋舞台〈 全7種9公演〉
・古典の日・邦楽名古屋舞台 ~邦楽散歩いまむかし~
・能舞台に舞う ~今をときめく日本舞踊家の競演~
・ろうそく能
・名古屋に息づく大衆芸能の世界
・Rokurobyoue版 O-KI-NA ~天下泰平・国土安穏の祈り~
・いい夫婦の日特別公演「 幸せを運ぶ能・狂言」
・劇座版 東海道中膝栗毛 ~弥次さん喜多さん建中寺で大騒動!~まちなか寺子屋〈 全23講座〉
・老舗料亭でお座敷遊び体験
・狂言をお稽古してみよう
ほか 全23講座歴史まち歩き〈 全36コース48回〉
・東海道宮宿
・本町・碁盤割・広小路
・柳街道と河童伝説
ほか 全36コース48回 - 主 催
- やっとかめ文化祭実行委員会
構成団体:
名古屋市(文化振興室、観光推進室、歴史まちづくり推進室)、(公財)名古屋市文化振興事業団、(公財)名古屋観光コンベンションビューロー、中日新聞社、名古屋観光ブランド協会 - 後 援
- 名古屋商工会議所、中部経済連合会、中部経済同友会
- 協 力
- 名古屋三曲連盟、名古屋邦楽協会、名古屋日本舞踊協会、(公社)能楽協会 名古屋支部、徳川美術館、名古屋鉄道株式会社、近畿日本鉄道株式会社、名古屋市交通局中部広域観光推進協議会、ユネスコ・デザイン都市なごや推進事業実行委員会、栄公園振興株式会社
- エグゼクティブプロデューサー : 茶谷幸治 ディレクター : 近藤マリコ、高橋佳介、西川千雅